懐かしの思い出を求めて昔と似た枕を探しに

私は枕のデザインにそこまでこだわったことがありません。今は色々と機能性が高い高級な枕が宣伝されていますが、今まで寝心地が悪いと思った枕は特に出会ったことがないので、枕の質自体のことはありまり深く考えたことがありません。それより、思い出の枕があるのです、いや、あった、と言った方が良いですね。記憶にかすかに残っているだけなのですが、私が幼稚園ぐらいのときに使っていた子ども用枕が、低くてピンクで、象やキリンの絵が描いてあるものでした。幼稚園のときの、と言っても小学校高学年ぐらいまで使っていたのです。それ以降はずっと無地の白い枕を使ってきました。
 この前、近所からそこまで遠くないところに引っ越してきた友達の買い物に付き合ったのです。色々家具や食器などを揃えるための買い物だったのですが、私が付き合ったのは寝具屋さんでした。私の家から歩いて20分ぐらいのところなのですが、私は行ったことのないところでした。ずっと目に入ってはいたのですが。友達の寝具を見に一緒に入りました。
 布団はこだわりのものをすでに持っていた友達は、枕やかけ布団を買いたかったみたいです。そう、布団派なのです。一人暮らしの場合はその方が部屋を広く使えるから布団の方が良いと言っていました。少し納得行きました。たくさんの枕が並んでいるところを見ていたとき、大人用の大きな枕の他に、子ども用だと思われるような小さな枕もいくつか売っているコーナーがありました。思わず興味が湧いてじっくり見てしまいました。子ども用の枕はやっぱり大人用に比べて低くて面積も小さいのですね。でも大人が使っても支障がなさそうには見えましたが。ボーっとあまり考えずに、並んでいる子ども用枕を眺めていました。と、そのとき目に入ったのがピンクの枕でした。思わずその枕の真ん前で立ち止まってしまいました。
 ピンクの小さな枕でしたが、柄があのときの枕と途轍もなく似ていたのです。もちろん少し違いましたが。象とパンダの柄の枕で、形が自分が昔使っていたものとそっくりでした。もしかしたら同じ会社が作っているものではないかと思いました。柄は何年も経ったら変わるでしょうけど、基本的な形やサイズは変わらないということもありえますよね。恥ずかしいことですが、それを買おうという衝動に襲われた私は、気づいたらレジに行ってお会計していました。
 それを見た友達は「子ども用枕?何のために?親戚の子のために?」と聞いてきました。仲の良い友達だったので正直に「いや、懐かしい思い出の枕に似ているものを見つけちゃったから思わず買いたくなって…」と言いましたが、友達はそれを聞いて笑っていました。多分、私はどこかで子どものときに経験した楽しいことを、また違う形で経験してみたい、と思っていたのかもしれません。枕って夢を与えてくれるものだと思います。

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